912:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 23:39:51.12 ID:aAj+iwHSo
from:妹友
to:妹ちゃん
sub:無題
『ごめんなさい。ちょっとお兄ちゃんと話もあったので勝手にバスで別荘に帰ってきてい
ます。連絡もしないで本当にすいません。お兄さんと妹ちゃんは予定どおりプールで一日
過ごしてから帰ってきてください』
『お昼も夕食も勝手に済ませますからお兄さんたちもそうしてください』
メールを終えてスマホをテーブルの上に置いたとき、あたしはお兄ちゃんが何か言いた
気な様子でいることにきがついた。
「妹ちゃんから。お昼の時間だから早くおいでって。ふざけてるよね」
「ふざけてるかどうかはわからないけど。もう別行動になってるしな」
「うん。だから夕食まで勝手に過ごしてって返信しておいた」
「それでいいの? おまえはバカ兄貴のことが好きなんだろ」
「もうどうしようもないじゃん。そんなこと一々言わないでよ」
するとお兄ちゃんが珍しくあたしを正面から見つめた。
「何よ」
「あのさ。僕は妹ちゃんに付き合う振りをしてくれって頼んだ話をしただろ」
「聞いたよ。本当にばかみたい」
「その理由を知りたいか」
「・・・・・・別に」
今さらどうでもいい話だった。
「教えてあげるよ。僕は妹ちゃんに言ったんだ」
『うちの妹のことなんだけど』
『すごく言いづらいんだけど。何かさ、あいつ僕のことを好きみたいで』
『最近、朝起きるといつも妹が僕のベッドで一緒に寝ている』
『二人で外出するとやたらに僕と手をつなごうとしたり、抱きついてきたりする』
『びっくりしたでしょ。僕だってそうだよ。最近じゃあ、両親までおまえたち兄妹は
ちょっと仲良くしすぎだとか真顔で注意するようになったし』
『あり得ないでしょ? 実の兄貴のベッドに潜り込んだり実の兄貴と外出中に抱きつ
いてきたりとか』
『ごめん。そうじゃないんだ。僕は妹の僕への不毛な恋愛感情を諦めさせたい』
『僕の彼女の振りをしてくれないかな』
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