913:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 23:42:12.86 ID:aAj+iwHSo
あたしは唖然とした。
「ふざけんな」
何とか声を振り絞ったけど、お兄ちゃんは動じなかった。
「だっておまえ、僕のこと好きだったろ」
確かにそうだけどそれは以前の話だしもうあたしはブラコンを克服している。このバカ
兄貴は言うに事欠いてあたしのお兄ちゃんへの想いまでも妹ちゃんへの恋の成就に利用し
たのだ。
「何でそんなこと妹ちゃんに言ったのよ。あたし、もう妹ちゃんの顔を見れないよ」
「どうでもいいだろ? あいつらが近親相姦の仲に踏み込んでいくなら、もう僕たちはあ
いつらに関わらない方がいい」
事実かもしれないけど、それはお兄ちゃんにだけは言われたくないとあたしは思った。
結局どこを回ってもつまらない思いをするだけだった。あたしたちは混んだ路線バスで
早めに別荘に帰ってきた。合鍵を預かっていたからお兄さんと妹ちゃんが不在でも中に入
ることはできた。
「なあ」
何もする気力もなくリビングのソファに座り込んだあたしの目の前に立ってお兄ちゃん
が言った。
「何よいったい」
「さっきの話だけど。僕はおまえのことは守るよ」
「・・・・・・できもしないことを適当に言わないでよ」
お兄ちゃんは動じなかった。
「おまえ、僕のこと好きだったんだろ」
何を言っている。確かにそうだったけど。
いきなりかがんだお兄ちゃんがあたしの頬を両手で挟んだ。
「前から知ってたよ。だから妹ちゃんに頼んだんだ。おまえ、僕のこと好きだろ」
「お兄ちゃんにはママがいるでしょ。マザコンのお兄ちゃんなんか大嫌い」
あたしは思わずそう叫んだ。でもあたしの叫び声を聞いてお兄ちゃんは笑った。
「初めて気がついたよ。おまえって母さん似だったんだな」
あたしは生まれて初めて自分の身体を抱きすくめられて愛撫されたことに狼狽した。
「ちょっと。やだよ、やめてよ・・・・・・お兄ちゃんやめて」
あたしは生まれて初めてお兄ちゃんに抱きすくめられたのだ。
1002Res/1210.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。