944:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/14(土) 22:23:53.23 ID:z+bJyO34o
翌日、あたしはまた兄友さんを呼び出した。兄友さんはまるであたしの精神安定剤みた
いだ。
このときのあたしは女友さんの告白に受けたショックなんかどうでもいいくらいのひど
い出来事に遭遇していた。そんなときに相談できる相手をあたしは本能的に考えた。妹ち
ゃんには会わせる顔がない。お兄さんにも。
お兄ちゃんは利害関係が複雑でとても相談できない。第一、あの出来事の後では親密に
お兄ちゃんと話せば自分の身が危険かもしれない。あたしは消去法でいつのまにか兄友さ
んに電話をかけていた。
「今日はずいぶん早いんだね。つうかさ、授業さぼったんじゃ」
「してません。今日はオープンスクールだったんで役員以外は午前中で下校だったんです
よ」
「そう。妹友ちゃんさ、昨日のこと気にしてるだろ」
「してません」
「嘘付け。じゃなかったら昨日の今日で俺を呼び出したりしないでしょ」
「もともと人間性なんかに過度の信頼を置いていなかったですから、女友さんの抜け駆け
くらいじゃ動揺したりしないですよ」
兄友さんのくせに。兄友さんごときが何を偉そうに。
「今日は相談があって」
「相談って俺に?」
「あなたに相談がないなら呼び出したりしないでしょ。どこまで頭が」
「頭が悪いとか言うなよ。俺って意外と繊細で傷付きやすいんだから」
「・・・・・・」
「お願いだから何か突っ込んで。黙られるとつらい」
「・・・・・・ママの浮気相手と話しちゃった」
「何だって」
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