992:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/01/02(木) 22:24:59.34 ID:VuCMeMxFo
『パパはあたしのことが大好きだし、普段は家にいないけどいつもあたしに優しいの』
『そうなんだ』
『うん。それにママだって家にいる時は仕事で疲れていてもご飯の用意をしてくれるし』
『本当に妹ちゃんって家族のことが好きなんだね』
『うん』
『ご両親がいないときは妹ちゃんが料理しているの?』
『う〜ん。最近は慣れてきたからなるべくそうしてるんだけど。それでも出前とかコンビ
ニのときもあるかなあ』
『お兄さんはあんまりそういうこときにしなさそうだね』
『え? 妹友ちゃん、うちのお兄ちゃんと話したことあったっけ』
『あ、ごめん。ないよない。何となく男の人は気にしないかなって』
『そうか。でも違うんだ。お兄ちゃんって朝は和食がいいとか焼き魚は西京焼きがいいと
か好みが面倒くさくてさ。そのわりにオムライスとかお子様味覚なとこもあるし。作るの
大変なの』
『まさか、そんなの登校前に用意してるの? お兄さんのために』
『あ、いや。そうじゃなくて。ママがそう嘆いていたってこと。あたしは西京焼きもオム
ライスも作ったことなんかないよ』
『何で? お兄さんの好物なら作ってあげたらいいのに。あたしだったらお兄ちゃんが好
きなら作ってあげるけどなあ』
『妹友ちゃんのブラコン』
『違うよ。そうじゃないって』
今にして思えばこのときの妹ちゃんは兄ラブ全開だったのだけど、そういうことは今は
どうでもいい。むしろ、これだけ自分勝手に仕事一筋に生きていたにも関わらず、池山さ
んは妹ちゃんに嫌らわれていないということの方が重要な情報だった。
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