過去ログ - インデックス「この向日葵を、あなたに」
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150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/26(月) 13:43:28.05 ID:foVAIHv70
 上条は右手で光を遮り、左手で――強く、離れぬようにインデックスの右手を握る。
 インデックスもまた、これからは違う意味合いを込めて、側に居ると誓う。

 全てが虚構。舞台はおろか、登場人物ですらも曖昧な、永遠のセカイ。
 それでも只、嘘でないもの――いや、嘘だらけのセカイで冒険した二人だからこそ、漸く『永遠』を手に入れた。

 ……尤も、それは最初から二人が既に手にしていたのではあるが。
 それと気づかず無くしてしまう者の方が多いのでもあるけれど。

 今はとても脆弱で。ほんの僅かな悪意を以てすれば、二人を別つのは難しい事ですら無い。
 けれど共に在り続けると望んだ以上、上条当麻とインデックスが『絆』と『覚悟』を決めた以上、二人が真実の意味で分かたれる日はもう、来ない。

 二人で見上げた空は、只蒼く碧く。
 その青さに手を伸ばさなくとも構わない。

 彼らが欲しいものはもう既に、その手でしっかりと握っているのだから。

 これはそんな話。空の青さが見慣れた人間にとって、大して有り難くもないと言う。

『大切なものは目に見えない』

 ただそれだけの、話。


――第四話 『この向日葵を、あなたに』 −終−




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