4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:12:45.54 ID:sPyV5R1Eo
────────────────
凛「ど、ど、ど、ど、どうしてプロデューサーがここにいるの!?」
私は口をぱくぱくさせながらしどろもどろになって問うた。
……いや、もはや叫んでいるに等しかっただろう。
P「お前に今日見せておきたい書類があってな。お店にいたおふくろさんに渡して、すぐ帰るつもりだったんだが……」
私のプロデュースを担当するその人は、こめかみの辺りをぽりぽり掻きながら続けた。
P「おふくろさんが、是非にも凛に直接どうぞ、ってな。背中を半ば無理矢理押される格好で部屋の前まで来させられたよ」
お母さん、一体なにやってんの……
まあ……嬉しいけど……ってちがうちがう! 今はそんなこと考えてていい状況じゃないでしょ!
P「はい、これ」
そんな挙動不審な私に突っ込むこともなく、プロデューサーは小脇に抱えている封筒を私の方へ差し出した。
スルースキルが高いのか、それとも実は私に興味なんてないのか。
スカウトするときはあんなに熱く口説いてきたくせに。
凛「……これ、なに?」
P「今度のライブに関するものだよ。ついさっき協力社から上がってきた」
今日の私はオフだ。事務所へは出勤していない。
明日でもよかったんじゃないのと訊くと、彼は暖めていた構想が具現化して一刻も早く私に見せたかったのだと云う。
……それにしてもそのためだけにわざわざうちへ来るなんて。ワーカホリックな人だ。ま、そんなところもまたイイんだけどさ。
封筒から書類を取り出しながら、まるで第三者が俯瞰するかのような冷静な感想を述べる私が、頭の片隅にいた。
18Res/13.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。