5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:19:27.84 ID:sPyV5R1Eo
凛「へえ……可愛いね。これも、あ、こっちのもいい感じかな」
そこには、今度開催される、自身初となる単独ライブでの衣装がリストアップされていた。
烏羽色を基調としたゴシックに近いデザインのものが、ずらりと紙の上で踊っている。
こんな華美、絢爛で可愛い服に私が腕を通すなんて、仕事に慣れてきた今でも確固とした実感が湧かない。
それだけライブというのは特別なものだった。
私の貧弱な語彙でつづる感想に、プロデューサーは腕を組み目を瞑りながら、うんうんと何度も頷いた。
P「そうだろうそうだろう。お前の美貌や艶やかな黒髪と、この衣装たちが組み合わされば、世の中の男どもを必ず虜にできる」
P「俺も書類見た瞬間テンション上がっちまってさ。ちひろさんに〈自主規制〉を見るような目を向けられたよ」
凛「ふふっ……プロデューサーはリアクションがいちいち大袈裟だからだよ」
彼が事務所でどんな小躍りをしたのか、容易に想像できてしまう。
きっと未央も呆れるくらいのはしゃぎっぷりだったんだろうな。
P「まあクールなお前と違ってストレートに感情を表わすのが俺の信条だからな。とりあえず、現物は明日事務所に届く予定だ」
凛「うん、楽しみだね。早く着てみたいよ」
プロデューサーには大袈裟、と言ったけど……今の自分もきっと、しっぽがあればぶんぶん振っているはず。
他人のこといえないよ。
……そして、この人は、──それを見抜いているんだね。
P「明日はレギュラーの収録だったよな。終わったら直帰しないで待っていてくれ。ブーブーエスまで迎えにいく」
凛「うん、ありがと、プロデューサー」
大まかなスケジュールを再確認しながら、読み終わった書類をプロデューサーに返す。
明日が待ち遠しくてたまらない。
私も女の子、新しい服には滅法弱いのだ。
18Res/13.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。