過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「…最終章!」
1- 20
140: ◆x/rxoIq2T6[saga]
2013/08/31(土) 21:04:14.28 ID:2wffK/fl0

罪木「ハァ…!」

振りぬかれた拳。
感覚を奪い、壊れる事すらも厭わない捨て身の一撃は、全ての“罪”を穿ち、討ち滅ぼす──!

ナエギ「──ッ!」

罪木の拳に、在るはずの無い燐光を視たナエギは、後ろへと跳躍する。

ナエギ(有り得ない…!ただのデータのはずだ!もうゲームの能力は失っているのに……なんで!?)

……ただの拳が、蒼い光を纏うはずもない。
いや、たとえ霊長類最強の大神さくらでさえ、拳に光を纏わせるなんて芸当は出来ないだろう。
それは、仮想世界だからこそできる芸当。しかし、それは封じた。
絶対的な勝利を求め、念入りに奪い去ったはずの、力。

罪木「はああああっ!」

罪木の拳は蒼い軌跡を描き、ナエギへと迫りくる。

ナエギ「なんなんだこのエラーは!姉ちゃんは確かにキミたちからゲームでの力を奪ったはずだ!ただのデータ風情が、許可もなくその力を振るえる訳がないっ!」

それは、奇跡。
罪木の前に進むための意志と、罪木を想う者たちの思いが重なり、生み出した奇跡。
それをただのバグ、エラーと呼ぶのは容易い。
しかし、この【バグ】は紛れもなく罪木が生み出した奇跡だ。

ナエギ「ああ…もう!分かったよ、そこまでして抗うっていうのなら、遊ぶのは止めにするよ…ボクの全力で、オマエラを斃すッ!」

ナエギも罪木と同じように拳を構える。
罪木は蒼き光を纏わせたまま、ナエギへと真っ直ぐ突っ込んだ──!

ナエギ「そんなちっぽけでヌルい希望なんて…打ち砕いてあげるよ!」

ナエギの拳に、どす黒い、絶望を体現したような黒い何かが纏わりついてゆく。
そして迫ってくる罪木に向かって、拳を繰り出す──!

罪木「はあああああああああああ!!」

蒼き拳と漆黒の拳がぶつかり合い、周囲にすさまじい衝撃をまき散らす。
轟と空間が揺れ、二人の戦いを固唾を飲んで見守っていた者たちも慌てて体勢を立て直す。
拳がぶつかり合った場所は激しい衝撃で舞った砂埃によって見えない。

ナエギ「……」

そして、砂埃は晴れていき……そこにあったのは。

罪木「…………」

心臓を貫かれた、罪木だった。

ナエギ「……君の負けだよ、罪木さん」

豚神「罪木っ!」

罪木は心臓を貫かれてなお、歯を食い縛り、ナエギへ向かって拳を振るおうとするが、力尽きたのか、そのまま粒子となって消えていった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
349Res/393.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice