過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「…最終章!」
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147: ◆x/rxoIq2T6[saga]
2013/08/31(土) 22:43:40.76 ID:2wffK/fl0


瞬間。

霧切「う、ぐぅ…かはっ!」

ナエギのナイフが、霧切の心臓を貫いていた。
ナエギは空いていた左手で、心臓に突き刺さったナイフを抜き去る。

ナエギ「甘いよ霧切さああぁぁああぁあん?そんな、見え見えの手で、このボクが、ラスボスが、魔王が!死ぬわけがない!負ける訳がない!」

とても苗木誠のアルターエゴとは思えない、絶望的に狂気染みた笑みを浮かべ、ナエギは嘲った。
七海は突然の光景に何も言えず、ただ立ち尽くす。
霧切は心臓に深々と突き刺さるナイフを見つめて、こぽりと、口から血を吐いた。

霧切「か、ふ…あぐ、お……」

ナエギ「ねえ、キミは今立派に絶望してる?」

霧切の身体が、徐々に透明になっていく。
先ほどまでの力強い燐光は勢いを失い、弱弱しげな粒子へと変化していく。
彼女もまた、脱落することは避けられなかった。

霧切「…………」

これを絶望と言わずして、何を絶望というのか。
もはや、残るは七海ひとりのみ。
霧切の最後の策すらも破られ、もう、ゲームオーバー以外の結末は無い。
そう思っても、仕方のない状況で。

霧切「ふふ……そう、残念ね」

しかし、霧切は笑みを浮かべる。
最早、その死は免れないというのに。
実に楽しそうに、笑う。

霧切「残念だわ…ここで貴方を倒してしまえば、もっと楽だったのに…前座程度にしかならなかったみたいね」

ナエギ「どうして…笑っていられる……」

その言葉に、霧切は笑みを浮かべる。
どこか、頬を染めて。
それはまるで、王子様が颯爽と助けてくれることを、夢見る乙女のように。

霧切「……私はね、豚神君や罪木さん、江ノ島さんと同じように…時間稼ぎをしただけよ」

ナエギ「な、何を……!」

もう、下半身はすっかりと粒子となってしまった。
粒子化はその速度を速めて行き、後数分もしないうちに霧切は消え去るだろう。

霧切「貴方を倒すのは…私達じゃない。それに相応しい人がいるもの」

その言葉と同時に、霧切の姿がさらに希薄となる。

霧切「信じてるわ……そして、この偽物に…“本物”の希望を見せてあげなさい……!」

そして、魔王城の扉が開かれる。
まるで図ったかのように、その人物は、現れる。



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