過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「…最終章!」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/12(月) 22:09:31.28 ID:EHlwHqUX0
曽根崎凪紗(女子10番)は小学校のある方角を呆然と見ていた。
設楽海斗(男子10番)も同じく。

誰かが必死に停戦を訴えていた。
それが、真中那緒美(女子16番)だと気付いたのは、彼女が自分の名前を口に出した時だった。

那緒美なら大丈夫、嘘をついているとは思えない。

そう思い、2人で小学校へ向かおうとした、その矢先だった。

那緒美の様子が変わった。
恐らく誰かを見つけたのだろう。
武器を向けられたのだろうか、必死に訴えていた。

そして――銃声が響いた。

がしゃんという音が僅かに聞こえた。
那緒美の声は、もう、しなかった。

「那緒美…死ん…じゃった…?」

凪紗は錆びたブリキ人形のように、海斗の方を向いた。
海斗はゆっくりと、ビデオをスロー再生させているかのように、首を縦に1度振った。

「だろうな…」

「あの言い方…相手は転校生じゃ…ないよねぇ…?」

那緒美は『怖くないよ、大丈夫』と言っていた。
つまり、相手は怖がっていそうな――恐らく女子だろう。
或いは、怖がりそうな(例えば羽山柾人(男子16番)のようなひ弱そうな)男子か。
とにかく、転校生ではない事は確かだ。

「ヤバい…な」

海斗が呟いた。
ギリッと歯を食いしばった。

「何で…?」

「真中の事で、やる気がなくても殺される可能性がある事がわかった」

「…怖がる人が増えて、プログラムに乗る人が増えるかもって事?」

海斗は頷いた。

凪紗は拳で地面を殴りつけた。
許せない。
誰がやったのかはわからないが、絶対に許せない。

「ねぇ、海斗…
 たとえこの後怖がって乗る人が増えたとしても…
 那緒美のやった事は、間違いじゃないよね…?
 正しい事、やってたんだよね…?」

海斗は頷いた。

「真中は凄い。
 あんな事、よっぽど皆を信じていないとできないだろ」

「そうだよね!?」

凪紗は立ち上がった。

那緒美、アンタ偉いよ…!
後は任せて、絶対に皆を止めてあげるんだから!

「行こう!
 怖がってる子を安心させてあげなきゃ、それが役目だよね!」

「そうだな」

海斗もどっこらせ、と立ち上がり、荷物を肩に掛けた。

とりあえず、探知機によるとこのエリアには今は誰もいない。
他のエリアへ行こう。

絶対に、犠牲者を減らしてみせる――


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