過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「…最終章!」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/12(月) 22:17:24.85 ID:EHlwHqUX0
奈都希は久尚の体を抱いたまま、ばっと振り返った。
銃を構えたそのクラスメイトの姿に、言葉を失った。
さらっとした黒髪に、可愛らしいがどこか毒のありそうな笑顔、華奢な体つき――美作由樹(男子18番)だった。
それなりに親しかった友人だった。
由樹は銃――S&W M36を下ろした。

「奈都希ちゃん…」

由樹は奈都希の顔をじっと見つめ、不思議そうに首を傾げた。

「どうして、そんなに泣いているの?」

「え…?」

奈都希は思わず声を洩らした。
“どうして”、それはこちらのセリフだ。
どうしてこの状況がわからない?
奈都希の腕の中には、動かなくなった久尚。
好きな人だったということは別にしても、仲の良かった友人が目の前で死んでいれば泣くだろう。
もしも泣かなかったとしても、理由は明白だ。

それなのに。

「ユキちゃんは…悲しくないの…?
 久尚、死んでるんだよ…?」

由樹は瞬きをするだけで、何も言わない。

「何で!? 何とも思わないの!?
 ユキちゃんだって久尚と仲良かったじゃない!!」

それでも何も言わない由樹を、奈都希は睨み上げた。

「頭おかしいんじゃないの!?
 悲しいだとか悔しいだとか…何か感じるのが普通でしょ!?
 何でそんなに平然としてんのよ!!」

由樹は笑顔を浮かべたまま、溜息混じりに首を軽く横に振った。
何故か、寒気がした。

「うーん… やっぱ僕って…頭おかしいのかな?
 久尚が死んでも、功一が死んでも、別に何も思わないんだ。多分、奈都希ちゃんが死んでも、何も感じないよ」


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