過去ログ - 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ」 良子「出番をプリーズ」 17クール目【ライダー】
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769: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/08/31(土) 16:15:15.28 ID:4mEwNpclo

京太郎「……お前ら」

京太郎「お前らは、一線を超えた」

京太郎「ならもう……俺は、容赦しない」

京太郎「コアメダルを――砕く」


 同時、京太郎の瞳も紫に染まる。
 欲望の化身を目の前にして、欲望の破壊者の瞼が上がる。
 粉砕せんと、その恐ろしき竜牙を剥いて、解き放たれるときを待ちわびるのだ。

 ウェザーメモリで、まず、逃げられないようにメダルを引き剥がす。
 その後に、紫のメダルの力で、今度こそコアメダルを破壊する。

 そんな算段を、頭の中で取り付ける。

 満身創痍の自分では難しいかもしれない。
 だがこの場には、淡がいる。いてくれる。

 淡と二人ならば――それは、十分に可能だ。


 可能で、あった。


メズール「さすがに、二度も坊やの手にかかるのはごめんだわ」

メズール「だから――こうする」


 京太郎と淡の殺気を目の前に……。

 言うなりメズールは、地面に倒れ付す対木もこを掴みあげたのだ。
 小柄な体が、たやすく地面から離れる。
 零れる鮮血と、呻くもこ。

 それだけで――京太郎の動きは、完封された。


 対木もこは、仲間だった。
 京太郎の戦う力を整えるために尽力し、そして、先ほどまで淡にも打ち明けられなかった悩みを共有してくれた。
 彼女の言葉に、京太郎は何とか立ち直ることができたのだ。

 確かにこの事態は、もこの不注意かもしれない。
 事実淡は、そうとでも言いたげな顔をしている。
 だけれども、見捨てられるはずがない。

 これは恩人とか、そうでなくても同じだろう。
 目の前で取られた人質を見捨てられるほど、京太郎は冷酷ではない。
 むしろ、真逆だ。
 何とかして――自分に使えるものすべてを使って、助けようと考える。


 頭を働かせる。


 人質をとられたときにもっとも有効で、人質の命を助けることに繋がるものは……。
 “その人質には価値がない”、“人質をとっても意味がない”と思わせること。

 そんなことでは揺らがない。

 むしろ、人質なんて邪魔な荷物を抱えたせいで、それはお前にとってのマイナスになる。
 だから、持っていても仕方がないのだ――。


 そう、相手に思わせることが重要であった。

 しかし、問題があった。
 この場合の、人質を助けるべく行う速攻に、今の京太郎は耐えられない。
 また、あのメズール。
 奴らグリードには、人の欲望が判るのだ。何を望んでいるか、理解できる。

 そんなある種読心術じみた技能を持つ相手に、ポーカーフェイスは通用しない。


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