過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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◆lhQ1p.wlng
[saga sage]
2013/08/14(水) 22:38:01.56 ID:tJOLQydwo
「そもそも弘瀬のって能力なん?」
「どうなんでしょうね。あからさまなやつと技術との判別が難しいレベルのものもありますから。けどインハイで泉が振り込んだ時の反応見るに能力なんやないでしょうか」
竜華の疑問に浩子は本当に怯えている様子の泉を見やりながら返答する。
『射られ続けて見えるようになるって、それ頭おかしなっただけなんやないやろうか』
『あからさまなやつ』である怜は泉とセーラのじゃれ合いを眺めて暢気に呟いていた。
「ともかくどうにかして早く見えるようになりませんと、めんどくさいですから。叔母さんとも話して方法考えてみます」
安心しろと言うように口角を吊り上げる浩子。彼女と彼女の叔母でもある千里山麻雀部の監督、愛宕雅枝の策には竜華もお世話になってきた。
「ありがとな船Q!」
これまでも数々の策を授けてくれた彼女達ならなんとかしてくれる。全幅の信頼を寄せる竜華は安心して頭を下げた。
『ほんま船Qがおってくれてよかったわ』
「怜も船Qがおってくれてよかったって」
「感謝するならちょっとでも長くこの世に留まってくださいよ」
怜が述べた感謝の言葉を代弁した竜華に浩子は真剣な眼差し向けて言う。
(ちょっとでも長く、か……)
胸中での呟きは明るくなった竜華の心に小さな影を落とした。
怜が他人に見えるようになってもそれが『怜ちゃんパワー』を補填することに繋がるわけではない。
別れの時はいつか必ずくるのだ。
(うちは、耐えられるんかな?)
未だに泉を脅かして遊んでいるセーラの声を聞きながら、竜華は去来した不安に唇を噛んでいた。
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