過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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30: ◆lhQ1p.wlng[saga ]
2013/08/16(金) 23:10:25.21 ID:QkQOEvj0o
「えっ? 宮永照が来る?」

次の日の昼休みに三年の教室に訪れた浩子から思わぬ言葉を聞いて、竜華は教科書を整理する手を止めて聞き返した。

「ええ。大星と弘瀬も連れてくるそうです」

ちょうど空いていた竜華の前の席に座った浩子が補足して頷く。

「昨日の今日で急やなぁ」

「いえ、私らが頼んだわけやないんです」

迅速な行動に感心する竜華だったが浩子は浮かない顔していた。

「と言うと?」

「園城寺先輩に線香上げに来るらしいんです。なんでも園城寺先輩が亡くなってもうたのは自分のせいなんやないんかって、相当気にしとるらしいんですわ」

彼女には見えない怜を気にするように小さな声で浩子は言う。

インターハイの団体戦準決勝。怜は当時のチャンピオン宮永照と同卓し彼女と戦うために能力を酷使、対局後倒れて病院に搬送されている。

怜が亡くなったのはそれから約五ヶ月ほどあとのことだ。その間に怜が照と会ったということは竜華の知る限りでは一度もない。

「考えすぎやない?」

「私もそう思いますけどね、自分が倒れさせたのがきっかけになったんやないかってそう言うとるそうです」

「きっかけ……」

インターハイが終わってから死ぬまでの怜の様子を思い返す竜華。

(確かにあれから大きい病気したわけでもないしなぁ……けど別にインハイ終わってからも怜はいつも通りやった。前より膝枕してくれ〜て言われることが多くなったような気もしたけど)

以前から怜は竜華に度々膝枕をさせていた。

病弱ですぐに疲れるからということもあったのだが膝枕をされることを楽しんでいたのだ。

それが高じて枕神怜ちゃんの能力を発現することになり、『怜ちゃんパワー』の補充は膝枕ですると怜から聞かされていたので、頻度が多くなったのは『怜ちゃんパワー』の補充と能力の研究のためなのだろうと特に気にしてはいなかった。

『怜はどう思う?』

自身の中では関係ないと決定付けたが本人である怜にも聞いておかなければいけないだろうと、竜華と浩子の間に浮かんでいる怜に念を送る。


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