過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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◆lhQ1p.wlng
[saga sage]
2013/08/19(月) 00:33:04.62 ID:es8x9f8Zo
「話戻しますけど、江口先輩は自分に能力者の才能があると信じるわけですね?」
張り詰めていた空気が和やかになってきたところで、浩子はセーラに訊ねた。
「そうや! 可能性はゼロやないんやから諦めへんで!」
「限りなくゼロに近いのに?」
揶揄するのではなく失敗した時に失望するのではないか心配しているような淡の問いにセーラは力強く頷く。
「俺はちょっとでも高目で和了れる目があるならガンガン狙ってかな気がすまんタイプやからな! そんで勝ってきた! 完全にゼロやない限り俺はやってみせる!」
「へぇ、結構イケてんじゃん!」
気炎を上げるセーラに淡は瞳を輝かせた。
(こんなことでへこたれてられっか!)
竜華を除けば怜とこの中で怜と一番深い仲でいたのはセーラだ。彼女に対する想いは竜華にも負けず劣らず強いものだった。
もう一度親友の姿をこの眼で見たい。話をしたい。強い願いは失敗することへの恐怖を打ち消してくれた。
「……そうですね。私も雀士の端くれ。ここぞ言う時は分の悪い賭けにも出らなあきまへんね!」
「非効率的な上に非科学的なことはあんまりやりたないんですけど、こうなりゃとことんデータ取りつくしてみせますわ!」
そんなセーラの姿を見て泉と浩子も悲嘆にくれていた顔にやる気を漲らせる。
「皆……!」
立ち直った三人を見て竜華の心に暖かいものが溢れてきた。
怜と、五人で築いてきた絆。それは今なお切れることなく結ばれているのだ。
『……』
『怜、皆諦めへんて』
『うちも見とるんやからわかっとるって』
自分のために奮起してくれている仲間を見つめて怜は嬉しそうな、けれどどこか悲しそうな表情を作る。
セーラ達が能力を見につけることが出来てしまったらという恐怖と自分を大事に思ってくれているという喜び。
相反する二つの感情がない交ぜになった複雑な表情だった。
「強いな君達は」
「尊敬するよ」
才能がある可能性は薄くそもそもどのようにして能力を身につけるかもわからず、極めつけはもし能力を身につけられたとしても怜を感じることが出来るかどうかもわからない。
それでも希望を捨てずに足掻こうとするセーラ達の姿に菫と照は敬意と、彼女達の固い絆にいくばくかの羨望込めて言った。
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