過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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5: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:12:22.29 ID:tJOLQydwo
「……ほんまぶっ飛んだ話ですね」

あくる日、久しぶりに登校した千里山女子学院の麻雀部の部室のレギュラー陣のみが使えるミーティングルームで、竜華は彼女と怜と共に団体戦を戦ったレギュラーの三人に事情を説明していた。

見舞いに来てくれたお礼から始まったその説明の間、終わったあともあまりに現実離れした内容に三人共黙りこくり、なんとか言葉が出てきたといったように最年少の二条泉が口を開く。

「生前の園城寺先輩からその枕神っちゅーやつを聞いとらへんかったら、黄色い救急車を呼んどるところでしたわ」

泉の言葉に船久保浩子が続いた。

データを重視するデジタル派な考えの持ち主だがオカルトも認めている浩子ではあるが、竜華の話はあまりにもとんでもないもので声にはまだ不審の色が残っている。

「なんでもええわ。竜華がこうして元気になってくれたんやからな!」

残りの一人、竜華と怜の古くからの友人江口セーラは快活に笑って竜華の肩に叩いた。もう深く考えず友人が立ち直ったことを喜ぶことにしたようだ。

「まあそうですね」

「これはデータも取れへんですやろうしな」

セーラに釣られるようにして浩子と泉も相好を崩した。

「痛いてセーラ!」

「痛くしとるんやから当たり前やろうが! 俺がどんだけ心配したと思ってんねん!」

強く肩を叩く手を止めないセーラを制する竜華だったが、彼女はやめるどころか逆に力を強めてくる。

三人共竜華の見舞いに来てくれたが最も多く来たのはセーラだった。

竜華がどれだけ酷い言葉を投げ返し果ては無視するようになっても、セーラは諦めずに竜華を励まし続けてくれた。

「ごめんセーラ。うちボコボコにされても文句言えへんな」

「そこまではせぇへんわ、怜に祟られるからな。そこら辺浮かんどるんやろ?」

最後に強く竜華の肩を叩きセーラは宙空に目をやる。

『うちは幽霊やない言うとるのに』

セーラの目には映らないが怜は頭を地面に向け、彼女の顔と自分の顔を向き合わせて体を揺らしていた。

「セーラの目の前で逆さ吊り、いや逆さで浮かんどるよ」

「えっ!? ほんまか!?」

唯一それを視認出来る竜華が伝えるとセーラは怜に触れようと両手をめちゃくちゃに振り回す。

その手は半透明の怜の顔をすり抜けて虚しく空振った。


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