過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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◆lhQ1p.wlng
[saga sage]
2013/08/19(月) 00:34:25.71 ID:es8x9f8Zo
「へぇ、言うじゃん」
挑発を受けた淡は楽しげに喉を鳴らした。しかしその目は獰猛な獣が獲物を狙うかのように鋭利な光を宿している。
「おい浩子大丈夫か? 俺が代わりに――」
「すいません、打ちたいとは思いますやろうけどここは任せてください」
建前で心配するように言って成り代わろうとするセーラをしっかりと見破って浩子は制した。
「……ちゃんと俺にも打たせや?」
「わかっとりますって」
納得いかないという顔はしているものの譲ることに決めて耳打ちするセーラに、浩子は苦笑して小さく頷く。
「場決め場決めっと」
鼻歌交じりの淡は自分達が着いていた卓の風牌一セットを裏返して並べ始め、照と菫は互いに火花を散らす。三人共これからの麻雀に対する意気込みは充分だった。
「頑張ってくださいね船久保先輩」
「何言うとるん? 頑張るんはあんたや」
「いっ!?」
完全に外野の気分でいた泉はいきなり主役に引っ張り出されて素っ頓狂な声を上げた。
「弘瀬さん達が来る聞いてあんたのトラウマここで解消したらな思ってな。園城寺先輩のことに関わらず打ってもらうつもりやったんや」
「なっ……それやったら何で宮永さんと大星まで一緒なんですか!?」
「頼れる相手もおらん状況でやらなトラウマなんか消えんやろ。それにあの三人にもまれたらもう簡単にトラウマなんか出来へんようになるやろうし」
「そっ……」
非の打ち所のない正論だった。それが泉の新たなトラウマになるかもしれないということを除けば。
「え、江口先輩打ちたいんですよね!? 代わりますよ!」
なんとか逃れようとセーラに持ちかけるが、
「……いや、船Qの言う通りや。いつまでもびくびくしとらんとシャキッと胸張って打ってもらわんとな! 今日は思う存分打て泉!」
腕組みしてしばし考え込んだセーラは泉が望んだものとは逆の結論を出してしまった。
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