過去ログ - 美琴「まったく、遅いわよ」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/16(金) 22:19:18.94 ID:YVW5DHO70

その後、当然不良どもは見逃してくれるはずもなく、あとからぞろぞろと出てきた何人もの不良に数十分間二人で逃げるはめとなった。
「はぁ、はぁ、そろそろ撒いたか?」
「た、たぶん。私は御坂美琴。あんた、名前は?」
「俺は上条当麻」
「そう、さっきはありがとう」
だが一つだけ、どうしても気になることがあった。
「でもどうして私を助けたの?あ、もしかして高位の能力者とか」
「どうしてって、困ってる人がいたら助けるのは当然だろ?それに上条さんは無能力者ですことよ」
「レベル・・・・・・0・・・?・・・じゃあ喧嘩がとても強いとか・・・」
「たしかに喧嘩には慣れてるけどそこまで強くはねぇよ。相手が3人もいれば逃げるしかないしな」
『馬鹿』改め、上条が無能力者だという事実に美琴は驚きを隠せなかった。
能力で相手を倒すこともできない。
特段喧嘩が強いわけでもない。
困ってるから。それだけの理由で助けに行けるものなのか。
「あんた、馬鹿でしょ」
珍しく感情的になってしまっていた。
「今日は逃げ切れたからいいけど、もし捕まったら?私は常盤台の生徒よ。この制服を見れば能力者だってわかるでしょ!?自分の身ぐらい自分で守れる。でもあんたはどうなの!?怪我だけじゃすまない時だってあるのよ!!怖いって思わないの!?」
「捕まったとき・・・か。そういうのって、考えたことないんだよな。ありがとうな、心配してくれて。たしかに怖いけどさ、誰かが困ってると、自然と体が動くんだよ」
「・・・・・・」
もうそれ以上何も言えなかった。
「もう遅いし、お前も早く帰れよ」
そう言って、上条は立ち去ろうとした。
「待って!」
何を言おうかなんて考えていなかった。
だけども上条と別れるのが惜しくて美琴は呼び止めた。
「あ・・・また、会えるかな?」
「多分な。じゃあな、御坂」
今度こそ、上条は去っていった。



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