215:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 22:51:45.89 ID:W5NWDuij0
「あの、病室間違えてませんか?」
「・・・・・・当麻、憶えて、ないの?」
「・・・・・・ごめん」
そう聞いて、少女の体は固まった。
「ねえ、私は御坂美琴、当麻の彼女よ!なにか思い出さないの!?インデックスや小萌先生のことも!?」
それでもごめん、と首を横に振った。
「お願いだから・・・・・・思い出してよ・・・・・・」
涙をポロポロと流す少女。
それを見ても彼は首を横に振るしかなかった。
けれど少女の涙を見ていると、我慢できなかった。
「ぷっ、ははは!!なーに騙されてんだよ。大事な彼女を忘れるわけねえだろ?美琴」
だから嘘をついた。
許されることだとは思っていない。
この少女を騙すことは心が痛かったが、この少女には笑っていて欲しいと、心からそう思ったのだ。
「・・・・・・そうよね、そんなわけないわよね。あんたが記憶喪失なんて・・・・・・あー、ビックリした」
また来るから、と彼女は病室から出て行った。
誤魔化すことには成功したらしい。
本当はもっといて欲しかったと思う少年は、医者が来るまでドアの方を見ていた。
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