350:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/03(木) 16:40:44.09 ID:BgK7DhsA0
目が覚めたら病院の天井だった。
それは既に3回目だ。
前の2回と違うこと。それは手の感触だ。
柔らかくて、温かい。
(美琴、あれ、手・・・・・・)
美琴が上条の手を握って寝ている。
まさか一晩中そうしていたのか。
「ん・・・・・・あ、起きた?」
「あ、ああ」
「夜中に妹が来たの。実験終わったって。これからはほとんどの妹達が『外』の施設に行くんだって」
「そっか」
自分のしたことが無意味でなかったとわかり、上条から笑みが溢れる。
「・・・・・・私は、なにかできたのかな?」
それに対し、美琴の顔は暗くなってしまう。
「私がDNAマップを提供したからあの子達は死ぬはめになって。結局何もできなくて」
そんな顔、もう2度と見たくない。
「そんな顔すんななよ。確かにあの実験は許せることじゃないけどさ、美琴がDNAマップを提供しなかったら、あいつらが生まれてくることもなかった。それだけは誇っていいんじゃないのか?あいつらは、お前の妹なんだろ?」
「・・・・・・うん。そうよね。ありがと」
そう言うと、美琴は上条の胸に体を寄せる。
「ちょっとだけ、こうさせて」
「ああ」
優しく、美琴をの首に腕を回し、抱きしめる。
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