541:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/06(木) 21:15:52.58 ID:N71QsOM90
そのナイフに何か、危険なものを感じて必死で距離を取る。
海原がナイフを翳す。すると走る上条の近くにあったベンチが木材とネジに、バラバラに『分解』された。
少しでも距離を取りながら隠れようと、路地裏に入る。
あのナイフは魔術だろう。
対抗策を得るために走りながら『専門家』に電話をかける。
『は、はい!カミジョーです!』
一人で留守番でできるように、電子レンジすら使えないインデックスに美琴と2人で頑張って電話の使い方を教えたのがやっと役に立った。
「インデックス!」
『とうま!?こんな時間までどこにいるの!私はもうお腹ペコペコなんだよ!!』
「それは悪いと思ってる!後でハンバーガー食わせてやるから!それよりも、魔術師に遭遇した!!」
『魔術師!?とうま、相手はどんな霊装を?』
インデックスに心配をかけることはわかっている。
それでも10万3000冊の魔導書の知識を借りたいのだ。
「黒い石でできたナイフみたいなもんを空にかかげて、近くのベンチを分解しやがった!」
『それは、トラウィスカルパンテクウトリの槍だね』
「トラウィ……何だって?」
『トラウィスカルパンテクウトリの槍。アステカの神話が元で、黒曜石のナイフで金星の光を反射させて光に触れた対象を分解させる魔術だよ。でも本物なら世界中の人間が死ぬはずだから、それはレプリカだよとうま』
10万3000冊の魔導書の知識を存分に発揮させるインデックス。
こんな場面だが、初めてインデックスに関心した気がする。
「ありがとうインデックス。じゃあな!」
『あ!とう――』
携帯を仕舞う。
電話に気を取られて建設途中のビルの工事現場についた。
「もう逃げ場はありませんよ」
追いつかれた。彼の言う通り、これ以上の逃げ場はない。
魔術師は槍を空にかかげ、謎の光が上条に向かって飛んできて、上条は右手で防ぐ。
光はいくつも飛んできた。その一つが建設途中のビルの柱を分解させた。
その上から数本、鉄骨が降ってきた。
(このままじゃすぐに崩壊しちまう!)
すぐに決着をつけなければいけない。
近くにあった集められた砂の中に入ったスコップを掴んで魔術師に襲いかかった。
振ったスコップは大きく外れたが散った砂が魔術師の目をくらませた。
「っく!無駄な足掻きを!!」
魔術師は空へとトラウィスカルパンテクウトリの槍をかかげるが、何も起きない。
「な!槍に砂が!!」
「それでその槍は使えないだろ!」
槍の砂を服で拭こうとする隙を上条は見逃さなかった。
魔術師へと殴りかかる。
魔術師が防ぎ、右手は槍に触れ、槍はバラバラに砕け散った。
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