77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:39:17.93 ID:5KYJ1bMVo
モバP「この時期のインフルエンザはどうしようも出来ません」
モバP「自分が島村さんの体調不良に気がつけなかったのが全ての責任です。申し訳ありませんでした」
十つは下の、言ってしまえば「小娘」の私に、彼は深々と首を垂れて謝罪しました
78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:40:02.92 ID:5KYJ1bMVo
私は自宅療養ではなく、病院の個室で入院しました
最速の復帰を必要とされていたということもありましたが
大事なひとり娘を病に倒れさせておいて家族にまで感染させるようなことがあれば
79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:40:45.99 ID:5KYJ1bMVo
既にそれだけの時間が経過して、肉体の不調は一切なくなり、自分の行動がどれほどまずかったかと自己嫌悪に陥っていた頃
事務所の喧騒が懐かしくなり、窓の外からはどこかの学校の放課を告げるチャイムの音が聞こえて
そこで、あの大御所の俳優さんが私の病室を訪れました
80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:41:30.70 ID:5KYJ1bMVo
「すまなかったね」開口早々に、俳優さんは私へそう言いながら、頭を下げました
驚きました。
芸能界が年功序列であることは、アイドルになって第一に教えられることでした
81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:42:00.56 ID:5KYJ1bMVo
聞くも涙語るも涙、のような言葉とは違い、非常に簡素で単純な、お涙頂戴の対極に位置する語り口
しかしそれでも、私の双眸から涙が止まる事はありませんでした
泣きたいのはきっと、俳優さんのはずなのに
82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:56:36.86 ID:5KYJ1bMVo
卯月「ぢ、ぢがいまずぅ」
涙で鼻が詰まり、声は掠れていました
「それに、男に気安く触れられることを良しとしない貞操観念の高さ。良い教育を受けている」
83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:57:13.99 ID:5KYJ1bMVo
俳優さんは言いました。
「今度、60にして初めて舞台の監督を勤めることになってね。君さえよければ、であるけれど、その主演になってもらいたいんだ」
「ふぇ!?」思わず、声が漏れました。
84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:58:03.82 ID:5KYJ1bMVo
残されたのは私とプロデューサーさんの二人だけ
卯月「プロデューサーさん、あの、ごれっで」
声はまだ少し濁ったままでした
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:59:21.93 ID:5KYJ1bMVo
卯月「でも、これを受けたら、私の担当プロデューサーは……」
私の言わんとしていることを半分だけ理解したプロデューサーさんは続けます
モバP「大丈夫。私以外が担当することになるけど、私より有能なのは間違いないから」
86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/18(日) 01:59:50.38 ID:5KYJ1bMVo
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