56: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/08/30(金) 22:58:39.00 ID:UCOHuY5k0
金髪「ボクちゃんの餌食になりにきたのかなぁあああああっ!?」
金髪が飛びかかってきた。速い。躊躇がない。
包丁とナイフを展開――しかし怯まない。
金髪「喰わせろぉっ!」
黒マント「ちっ!」
舌打ちをして後ろに跳ぶ。足元には砕けたレンガがちょうど二つあった。それに飛び乗って、地面を滑るように高速移動。
同時に包丁を投擲する。距離はそこそこ離れているが、まだ効果圏内!
ざく、ざくと鈍い音。包丁が二本、金髪の腕に突き刺さっている。血は腕を伝って地面へ滴るけれど、金髪は突進を続けてくる。こいつ痛覚がないの!?
??「悪、即、ざぁあああああああんっ!」
喊声が聞こえた。
私の足元に影が落ちて、同時に人も落ちてきた。
茶色い棒――木刀が真っ直ぐ地面に突き刺さり、軌道上に存在したありとあらゆる物を一刀両断にする。勿論それは腕すらも例外ではない。
鮮血がビルの外壁を濡らした。金髪の左肘の先が音を立てて落下し、振りまいているのだ。
金髪は消えた左ひじから先をぼうっと見つめていたが、やがてにやりと笑った。
金髪「まぁた邪魔しにきやがったか! 『悪即斬』!」
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