85: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/09/11(水) 22:16:34.97 ID:vaqxWu9A0
あいつらを観察しているとどうしたってあたしの頭も痛くなる。ハチャメチャは嫌いじゃないけど、あいつらはハチャメチャすぎる。やりたい放題は無節操で嫌いだ。情報が錯そうして整理の余地もない。
そう、情報。私にとってはそれが全てで、世界にとってもそれが全て。
情報を制する者は世界を制する。つまり、あたしが世界を制するというこの完璧な論法。
大きく伸びをした。近くでパトカーのサイレンが鳴っている。ムムに目配せをすると、彼――彼女?――は尻尾を一振り、あたしを一瞬で近くのコンビニへと送ってくれた。
どうせなら学校まで送ってくれればいいのに。学校を抜け出しているから、なるたけ早く戻らなければまずいのだ。これでも優等生でとおっているわけだし。
ムム「そう言わないでくれよ。この瞬間移動だって、『邪気眼』をなんとかしてくれたお礼みたいなものなんだからさ」
腕章「そんなに困ってたの?」
ムム「困ってたっていうか……現地人の記憶なんていくらでも操作できるんだけど、手間ではあるからね」
ムム「まぁ、これくらいやってくれたほうが、観客ウケはいいんだけどさ。難しいところだよ」
ぬいぐるみに似た宇宙人も、すっごいサラリーマンをしているみたい。なんだか面白い。
おっと。もう学校を抜け出してから一時間以上が立っちゃったことに、あたしは遅ればせながら気が付いた。これはまずい。国語はサボってもいいけど、数学は授業を聞かないとおいてけぼりだ。
ムムを見た。だけど、二度はないよと言わんばかりにそっぽを向かれ、姿を消された。まったく融通の利かない宇宙人ですこと。
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