87: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/09/11(水) 22:18:19.68 ID:vaqxWu9A0
少しだけ肌にピリピリしたものを感じながら、こっそりと校内へと入っていく。保健室の扉を開け、「すいません、頭痛いんですけど」。
熱を測らされる。当然あるわけないけど指示には従わないと。ソファに腰かけながら、僅かに思索を巡らせた。
残りは七人。そのうちあたしが知っているのは「弱肉強食」「悪即斬」だけ。不明は四人で、そのうち一人があたしの学校にいる。
腕章「厄介だなぁ」
学校に能力者がいるのであれば目立つ行動は避けたい。けれど、情報を入手し先手を打つためには、行動はどうしたって必要になる。
あたしの能力は全く戦闘向きじゃない。裏をかき、欺いて、反撃の暇を与えずして勝たないと。
携帯電話をこっそりと開く。アドレス帳に記載された「悪即斬」から「猪突猛進」までの名前の中に、もう手駒として使えそうな能力者はいない。そろそろ自ら動く頃合いなんだろうけど、度胸が出ないのはたぶん、あたしの悪癖だと思う。
電子音が脇の下から聞こえてきた。熱の有無を聞いてきた保健医に、問題ないことを伝えて部屋を後にする。同時に四時間目終了のチャイムが鳴った。
タイミングよくお腹も鳴った。
どうやら、人を殺した後でもお腹は空くものらしい。
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