90: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/09/11(水) 22:20:58.57 ID:vaqxWu9A0
プライバシーなど存在しない。
隔てるものなど介在しない。
肉体と肉体の境界線は肌で、それはあたしたちが生物である限り逃れられない、越えられない宿命だけど。
情報は。データは。
共有できる。わかりあえる。隠し事のない平和な世界を、構築できる!
完璧に情報の公開された世界をあたしは作ろう。
腕章「じゃね。ばーい」
友人「ばぁい」
軽く手を振って、向かう先は会議室。
扉をスライドさせると生徒会の面々が既に座っていて、長い机に椅子が全部で十五個。生徒会五人、プラスで公認部活動の十人ぶん。
会長「やぁ、道山くん」
気障ったらしい声と口調で、真っ先に生徒会長が声をかけてきた。あたしははっきり言ってこの男のことをいけ好かなく思っているので、誰にも聞こえないように小さく鼻を鳴らし、早口で「こんにちは」と言った。
さらに腹立つことに、この男の席、あたしの席の真正面なのだ。
こいつがもし能力者なのだとしたら、あたしは殺すのを一秒たりとも躊躇わないだろう。
会長を挟む様に副会長と会計。両端に書記が二名。会計以外は全員男。眼鏡率がやたらに高くて、一分に一回は誰かしら眼鏡をクイって上げる。顔にあってないんじゃないのって心配になるくらいだ。
というか、この部長会、あたしと生徒会会計以外は全員男子だった。男女比実に5:1である。
既に部長はまばらに来ていて、吹奏楽部、放送部、文芸部といった文化系が主だった。野球部、サッカー部、バスケ部などの運動系はまだ現れてない。
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