過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part 6
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982: ◆zvY2y1UzWw[sage saga]
2013/09/23(月) 23:55:27.30 ID:szrvml9G0
「…私、嘘つくの苦手なの。気持ちが態度にすぐに出るんだ。…こんな私がアイドルを…嫌いだったらアイドルで成功できると思う?」

自身を皮肉るような笑みを悲しそうに浮かべる。

「ファンの人の声援も、菜々ちゃんと歌うステージも…みんな好きなんだよ。でもね、植物を愛していない人間が多すぎる。」

「…他の子達は、害と判断した他の星に世界樹様の枝を挿し木して植物の星にした。宇宙全体から見れば植民地化みたいな物らしいね。」

「でも私は決められないまま…繁栄し、永久に生きることが世界樹様の使命だよ?でもたまに思うの、もう十分ではないのですかって…」

誰にも吐けなかった事。少し吐けば意識していなかったことまでスラスラ出てくる。そしてそれがまたユミを迷わせる。

嫌いなはずの人間の中にも、確かな好意を抱ける者がユミにはいた。だから、迷う。

そんなユミを見て、オトハが口を開く。

「…私は人も自然もどちらも欠けてはいけない…。共存する事でより美しい旋律を生み出せると信じているの。欠けてしまえば待っているのは破滅の未来…」

「破滅…か。」

思い出すのは母星。生まれ育ったあの星は…今思い返せば…もうすでに破滅していたのではないか?

ユミが顔を上げるのを見て、オトハは続ける。

「一つだけでは完全に成り得ない…それは音に限った事ではないわ…それに、今の世界で人間が…主旋律がいなくなれば、他の世界にどう影響が出るか…」

「…あくまで人間が主旋律って考えるんだ。」

「そう…人間は何時だって誰だって…可能性を秘めている。それはきっと素晴らしい調和を導いてくれるわ…」

「その可能性が自然を…ううん、世界を亡ぼすとしても?」

「…起こりえない…とは言えないわ。でも、それと同時に世界を救う可能性も人間が持っている…だから私は人間を信じているの…」


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