過去ログ - 席替えは時として、突然に新たな道を作る。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/19(月) 23:10:16.67 ID:G6svHMHQ0
奉仕部の部室に入ると、中には誰もいなかった。
荷物があるあたりトイレにでも行ったのだろう。
俺はいつもの場所に座って読書を始める。
「あー、ヒッキー来てる!」
「今日は遅かったのね・・・。」
読書を始めてすぐに由比ヶ浜と雪ノ下が戻ってきた。
「ああ。ちょっとな。」
「ねえ、ヒッキー明日暇?明日、3人でカラオケ行かない?」
「由比ヶ浜さん、私も初耳なのだけれども・・・。」
「あれ、そうだっけ?ごめんごめん。で、ゆきのんは明日どう?」
「私は明日は空いているけれど・・・。」
「おー!じゃあヒッキーは?暇でしょ?」
「なんで暇が前提なんだよ・・・。明日は無理だ。先約がある。」
「比企谷君に約束する相手なんているのかしら・・・」
「いるわ!小町とか小町とか戸塚とか小町とか戸塚とか」
「小町ちゃんとさいちゃんしかいないじゃん・・・。あ、じゃあ小町ちゃんとさいちゃんも誘って・・・」
「誘うのは良いが小町や戸塚の明日の予定は知らんぞ。」
「え、なんで?小町ちゃんかさいちゃんと遊ぶんじゃないの?」
「や、違うけど。」
「じゃあ誰?中二?」
「川崎。」
「えっ?」
由比ヶ浜と雪ノ下の声が重なる。そして部室に僅かの空白の時間が訪れる。
「え、どうした?」
二人共唖然として動こうとしないので俺が問う。
「ひ、ヒッキーやっぱりサキサキと付き合ってるの・・・!?」
由比ヶ浜が聞いてきた。
「いや、違うけど。」
「あなた、川崎さんと付き合うのは想像できないと言ってなかった?」
雪ノ下が続く。
「ああ、確かそんなようなこと言ったけど。」
「では明日はどうして二人で出かけるのかしら。」
「いや、いつも弁当作って貰ってるしな。その礼をしたいと思って。」
「そ、そう・・・。で、デートでは・・・ないのね・・・。」
「そ、そっかー。そういうことかー。なんだー。そうだよねー。ヒッキーがサキサキと付き合うとかありえないし。」
雪ノ下と由比ヶ浜は心なしか安堵の表情を見せた気がした。
「お、おう・・・。という訳で明日はなしな。」
「えー、じゃあ日曜日は?」
「無理だ。二日間の休みで俺が二日間とも休めないとかありえない。だから無理だ。」
「えー、そんな理由!?」
「そんなってお前・・・すごい大事なことだろ!土日両方休めないとか無理!絶対無理!」
「まあ、私も日曜日は少し予定があるから・・・。またいずれにしましょう。」
「うー・・・わかった・・・。」
「じゃあ、そういうことで。」
「ええ。では・・・今日の部活はこれで終わりにしましょうか。」
「あ、ヒッキー?明日サキサキとどこ行くの?」
「え、なんでそんなこと聞くの。」
「いいじゃん!教えてよ!」
「・・・ららぽーと・・・。」
「何時待ち合わせ!?」
「なんでそんなこと聞くんだよ・・・。」
「比企谷君、答えなさい。」
「11時です・・・。」
相手が由比ヶ浜なら反抗できるが雪ノ下だとイマイチ勝てる自信がないので素直に答えてしまう。
どうやったら雪ノ下に勝てるんだろう・・・。
「じゃー、ゆきのん。明日ゆきのん家行っても良い?」
「え、ええ。良いけれど・・・。」
「じゃあ決まりね!また夜メールするから!」
「わかったわ。」
「あのー・・・何か疲れた。帰って良いか?」
「うん!良いよ良いよ!帰って帰って!」
「え、由比ヶ浜さん・・・」
「帰ってって・・・。まあ良いか。じゃ、また来週な。」
「うん!じゃーねー!」
「え、あ、さよなら・・・」
俺は教室から出る。
何であいつら明日の予定事細かに聞いてきたんだ・・・。
でも明日は雪ノ下の家で遊ぶみたいだし、付いてくるってことはなさそうだ。安心した。
べ、別に明日川崎と何かやましいことがあるわけじゃないから全然良いんだけどな!
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