過去ログ - 少女「願いは叶いましたか――?」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/28(水) 20:19:39.91 ID:m/QpAaC60

少女「無理に思い出すのはやめたほうがいいよ」

男「……え?」

少女「その記憶は君の心の最深部に眠っている。さっきみたいに無理に思い出そうとすれば頭が痛いだけじゃすまないよ」

男「じゃあ、どうすればいいんだ」

少女「何を言ってるんだい?そのためにボクがいるんだろ」

全知全能のボクが、そう少女は付け加える。

少女「しかし、やめるなら今だ。事件のあった日の記憶はないがそれ以外の記憶はある。これからの生活でさほど困ることはないだろ?」

男「……お前なら言わなくてもわかってるんだろ?」

少女「まあね」

僕が思い出した記憶の中には様々なものがあった。

しかしその記憶にいた兄はいつも優しく、そして僕の理想の兄だった。

男「知りたいんだ。どうして兄は突然狂ってしまったのか」

それが答えだった。

そうだ、僕は最初からそれを知るためにここにいる。

少女「じゃあもう止めはしないよ」

男「うん」

少女は腕を高く上げ、指を鳴らす。

意識が空間にのまれるその瞬間、僕は確かに聞いた。

――君の兄は、狂ってなんかいなかったよ


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