過去ログ - 御坂「あんたのこと」食蜂「大好きよぉ」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/17(土) 23:00:03.08 ID:BX4MDBAAO
〜73〜

御坂「冷え込むわね」

操祈の残り火に焦がれる身体に、雪風が心地良い。口惜しいけど、ここに来る前には歪んで見えた道が……
今ははっきり見える、しっかり歩ける。操祈に抱かれて、この雪みたいに真っ白な灰になるまで燃え尽きて

御坂「(今日のご飯は何にしようか。クリームシチューが食べたいけど時間はかかるし、量が多いしね)」

選り好みしなければ食料はある。電力が生きてる学区もある。ネットやテレビはもう通じないけれど……
たまに私達以外に誰か生き残ってる人間がいないか探してみた事もあったけど、それもいつしか止めた。
仮に誰かいたとしても、私はその人になんて言えばいいの?私の所為で世界が滅んじゃいました、って?

御坂「(パスタにしよう。嗚呼、そう言えばあいつに作ってあげた事あったわね。前にも言ったっけ?)」

もし二人目の当麻がいたとして、こんな私を見たら怒るだろうか?突き放すだろうか?どうなんだろうか?

御坂「もうすぐ会えるわよ当麻。例え全てを犠牲にしたってね」

こんな事してあいつに会ってもあいつが喜ばない事くらいわかってる。でも私はそれ以上に自分のエゴを。

『二人目』のあいつを取り戻したいって言うエゴを優先するわ。

〜73.5〜

食蜂「……そう言えば、あの日もこんな雪が降ってたわねぇ?」

あれは二人で雪達磨を作った帰り道、私が彼に連れられて生まれて初めてラーメン屋さんに入った時の事。

上条『ここ、二十四時間営業のラーメン屋なんだよ。前に家出した時に入ったらまあまあ美味くってさ〜』

美琴。貴女は私に、世界を滅ぼして平気なの?って聞いたけれど、それはもう質問からして間違ってるわ。

食蜂『えーっ!?やだぁ、机が油でギトギトしてる!も〜う!』

上条『ははっ、じゃあ庶民の味をとっくり味わってくれお嬢様』

この雪に煙る冷え込んだ吐息とは違う、あったかい湯気が立って

食蜂『えーっとこうやって食べれば良いのかしらぁ?“先輩”』

上条『レンゲの中に麺とスープとナルトって超ミニラーメンか』

私の世界はとっくに壊れてる。彼女を失って、彼を喪ってから。

上条『チャーシュー食うか?薄いんだけど味は良いんだよこれ』

食蜂『じゃあ私の茹で玉子あげちゃうゾ☆トレードトレード♪』

『一人目』の彼が微笑んでくれて、私が笑っていられた世界は。




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