過去ログ - 青年「変身!!」
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15: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/18(日) 22:34:32.83 ID:w4jDL59M0
それは敵の明確な戦闘意志。
それを眼鏡は感じ取り、彼もまた攻撃の意思を表した。

荒い呼吸をあげるモンスターと、呼吸を乱さない彼。
それは理性あるものと無いものの違いの様にも感じられる。

先に動いたのはモンスターだった。

それは姿勢を低くし、滑空する様に突進してくる。
そしてあっという間に急接近し、刹那の間に間合いを埋めた。
その勢いを殺す事無く、右手に生えた猛禽類の連想する巨大な爪で彼の喉元に斬りかかる。
白い羽が僅かに抜け落ち、ひらりと地面に落ちる。

だが、爪は大きく空を切っていた。
爪を振った瞬間にはすでに彼は体を前に倒し上半身を低くしていた。

眼鏡の頭の上を巨大な爪が通過する。
腕を振り切り、無防備になったモンスターの脇腹に彼の右手の一撃が放たれる。

カウンターはモンスターの顎のあたりをとらえていた。

まるでコンクリートを殴ったかのようなゴリッ、と言う嫌な音が響く。
モンスターの体がふわりと浮き、まるでボールの様に後ろに転がっていった。

だが、


「浅いか」


眼鏡が小さく舌打ちをしながら眼鏡は構え直した。

粗方、彼の一撃を予知し後ろに跳んでいたのだろう。
拳の一撃の感触はあまりにも軽かった。

不満げに溜め息をつきながらも、その目は僅かに笑っていた。
今の隙をチャンスに生かせなかったのはかなりの痛手である事は間違いない。


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