過去ログ - 青年「変身!!」
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16: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/18(日) 22:41:36.79 ID:w4jDL59M0
だが、今ので下手に強引な攻め方はしてこれなくなったはず。

それは彼としては好都合だった。
そうなれば彼の戦術にはまった様なものなのだ。

眼鏡は自分が平凡な事を知っていた。
だからこそ彼は無茶はしない。
自分の好きなように動いたりはしない。
そんな事をしても平凡な彼の攻撃が当たる事は無いのだ。

彼の選んだ戦術。
それは相手の動きを制限する戦い方だった。
自分が好きなように動くのではなく、相手が動きにくいように立ちまわる。
相手に我慢させ続ける戦い方。
そして相手が我慢の限界を迎え、無茶な行動をしたときにとどめをさす。
そんな戦い方だった。

モンスターは素早く立ち上がり、怒りに燃えた様な両目で眼鏡を睨みつける。
眼鏡はそれを無言で眺めながら甲殻に覆われた両腕を顔を守る様に構えた。
それは先ほどと同じ、ボクサーのファイティングポーズによく似ていた。

片や本格的なボクサーのファイティングポーズをした人型の獣、片や唸り声をあげる理性の欠片も無い獣。
その二人の光景はあまりにも異様でそしてそれ以上に滑稽だった。

モンスターの足が僅かに動く。
それはほんの少しの挙動。
まるで氷の上を滑るような、滑らかで無駄の無い動作。
モンスターは一瞬にして眼鏡の間合いに入り、更に懐に潜り込もうとしていた。

人間では不可能な加速。
一秒にも満たない、常人ならば、気付いた頃には死んでいる様な速度。


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