27: ◆bvqVN1tP96Fx[saga]
2013/08/18(日) 20:57:17.64 ID:3zfOmQ280
「観察・・・ところで志筑さんは今日も習い事ですか?」
「ええ、この後お茶のお稽古が。お陰でずっと一人ぼっちですわ」
ほむらが積極的に話しかけてきたことに仁美は喜び、また同時に自分の立場を怨んだ。
「それでは・・・駅まで一緒に行きませんか」
「それは嬉しいですわ。内心辛かったのです。
上条君は半年前に事故に遭ってしまって。さやかさんも最近よそよそしくて・・・」
「美樹さん・・・がですか?」
これも何かの縁だと嘘をつくのは諦め、ありのままに話そうと腹をくくった。
こほん、と咳をする仁美。
「私のただ一人の友人。私の良き理解者でした――が、近頃疎遠になってしまいました」
「美樹さんも事情があって――」
「さあどうでしょう。さやかさんは何かを隠し通して、私に察知されるのを恐れているように思えるのです。
ですから、私はそれを受け入れるまでです。この考え、おかしいでしょうか?」
「おかしいです! 私なら追いかけると思います。どんな手段を使ってでも理由を聞きたいです」
「まあ! 暁美さんは何処か遠くを見つめていらっしゃる。これだけ元気なら学校生活も安心ですね」
「美樹さんもきっと同じだと思います! 話したくても話せない、そんな事情があるんです」
「そうかも知れません――でも相談くらいして下さっても・・・」
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