2: ◆Cu6AcOt1Qg[sage]
2013/08/20(火) 23:47:14.11 ID:ytWrrUZx0
深夜2時を回り、冷たい白い石の部屋は静寂に包まれる。
そっとベッドが揺れてすぐにおさまり、続いて密かな衣擦れの音が遠ざかる。
「・・・・・もう行くの?」
「・・・寝てろ」
冷めた声でそれだけ言い、黒い影が音もなく出ていく。
週に一度の、奇妙な逢瀬。
私は彼が残した乾いた跡を、その時の記憶とともにひとつひとつたどり、自分の思いを確かめる。
―――大丈夫だ、何も感じない。
当たり前だろう? だってこれは愛とか情なんかではなく、ただの行為なんだから。
“まるで自分に言い聞かせてるみたいだね” と、頭のどこかで嗤う自分がいる。
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