過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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135: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:38:03.04 ID:p8Qx37VE0

 しかし、俺も雪ノ下も会話のきっかけがつかめないまま空虚な視線を足元に送って、ただ無言で
座っている。
 俺が隠し事をしていると確信に至った時の雪ノ下の表情は、修学旅行で海老名さんに嘘の告白を
した時に俺に向けられたものと同じだった。
以下略



136: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:39:14.28 ID:p8Qx37VE0

 快速電車が勢いよく通り過ぎる。
 凄まじい風圧と一緒に感触の違うものが頬に当たってくる。
 水滴……いや、雪ノ下の涙だった。

以下略



137: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:41:48.10 ID:p8Qx37VE0

「雪ノ下……」
 
 長く感じられるほどの間をあけて雪ノ下は答えた。
「何?」
以下略



138: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:43:42.88 ID:p8Qx37VE0

 地平に向かって赤々さを増していく冬の太陽へと顔を向けた。
 太陽の放射熱を浴びて俺の顔は紅潮した。

「でも……、お前に呆れられるかも知れない……」
以下略



139: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:46:45.77 ID:p8Qx37VE0

「そろそろいったん改札を出て乗り換えようか」

 そう言って立ち上がろうとすると、雪ノ下がこう言った。

以下略



140: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:50:44.42 ID:p8Qx37VE0

 再び京葉線に乗って駅そばの巨大商業施設の中にある紅茶専門店を訪れた。
 目が合った店員に「あら……」という表情をされた。
 確かに、制服を着た高校生が2人で何度もやってくるような店ではない。

以下略



141: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:54:13.17 ID:p8Qx37VE0

 俺はすかさず雪ノ下の横に並び、一緒にティーカップをのぞき込む。

「ひ、比企谷くん……」
 顔を赤らめ、一歩後ずさりしながら弱々しい声でこう言った。
以下略



142: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:55:29.18 ID:p8Qx37VE0

 フッと思わず自嘲した笑いが漏れてしまう。

「なに笑ってんの!?」
 これ以上笑ったら[ピーーー]わよという凄みのある顔で睨んでくる。
以下略



143: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/08/25(日) 15:56:03.28 ID:p8Qx37VE0
またやっちまった…


144: ◆GULJi96aoSzS[saga]
2013/08/25(日) 15:56:43.93 ID:p8Qx37VE0

 フッと思わず自嘲した笑いが漏れてしまう。

「なに笑ってんの!?」
 これ以上笑ったら殺すわよという凄みのある顔で睨んでくる。
以下略



145: ◆GULJi96aoSzS[saga]
2013/08/25(日) 16:00:36.21 ID:p8Qx37VE0

 俺が雪ノ下の横に立つたびに、一緒にカップをのぞき込むたびに、わさわざ横に一歩後ずさる
雪ノ下に苦笑しながら俺たちはおそろいのティーカップを選んだ。

 俺が珍しく真剣になって眺めていたカップを雪ノ下が気に入ったのでこれに決定した。
以下略



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