過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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823: ◆GULJi96aoSzS[sage]
2013/10/05(土) 17:59:21.02 ID:Xf/M4Oxro


「ところでこのケーキは雪乃が作ったのか?」


「ええ。でも、手袋を編むのに時間がかかったから、スポンジだけは買って来たわ」

 きれいにホイップで白化粧が施されたスポンジケーキの上にはフルーツのトッピングやサンタ、
トナカイのシュガークラフト、「Merry Christmas」と筆記体で書かれたチョコレート板が載って
いた。
 ケーキをまじまじと見ていると雪乃はクスクスと笑いながらさらに続けた。


「サンタの顔を見てごらんなさい。誰かさんにそっくりよ」

 何このサンタ。
 目が腐ってるぞ。


「おいおい、雪乃。こんなサンタからプレゼント貰った日にはトラウマになってしまうぞ。
ってか、雪乃はこんなものまで作れるのか」

 雪乃の多芸ぶりはこれまでの付き合いの中でいろいろとみてきたが、シュガークラフトまで
できるとは思ってもいなかった。


「時間さえかければできるわよ。それと八幡から手袋を貰ったのだけれど、私もトラウマを抱
えてしまうのかしら」

 ソファーに戻ってきた雪乃は小首を傾げながらいたずらっぽく笑うともたれかかってきた。

 雪乃はやっと元気を取り戻してきた。
 このまま時が止まってしまえば……と思った。

 ケーキを食べながら、いつものように俺が過去のトラウマをうっかりしゃべって雪乃に罵倒され
て傷口に塩を塗られてしまう会話をした。
 そのうち雪乃は、徹夜で手袋を編んだ疲れなのか、2人が付き合いだしたことを知らせてからの
緊張感から解放されたせいか俺の肩を枕に眠ってしまった。
 雪乃を起こさないように静かにしているうちに俺もいつの間にか眠りへと誘われていった。



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