過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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◆GULJi96aoSzS
[sage]
2013/10/26(土) 20:16:36.01 ID:t4lG1/uao
× × × ×
旅行2日目。
今日は、屋島の史跡巡りだ。
屋島の史跡マップを事前に手を入れたが、これには結構な数が載っていた。
それらを今日は、1日いっぱいかけてそれらを回るのだ。
雪乃は旅行前に源平ものの本を読み漁っていて、俺に付き合う気満々のようだ。
そんな雪乃のしおらしさが可愛らしい。
騎上の那須与一が平家の船上に立てかけられた扇を射抜いた際に願をかけた「願い岩」、義経が弓矢を
敵兵の前で流してしまい慌てて熊手でかき集めたという「義経の弓流し」、まな板を持っていなかった源
氏の兵が調理のために平らな背中で野菜を切ったという「菜切り地蔵」などさまざま史跡や伝承の地を
訪れた。
それにしても、地蔵の背中で菜っ葉を切るなんてなんて罰当たりなんだろう。
そして、午後からは屋島"本島"へといった。
屋島は地形学的には四国本土から独立した島だが、法律上では四国本土に含まれるという。
幅数mの海峡が彼我を隔てているが、法律上では川として扱われているため、陸続きとみなされているのだ。
ここでは、山頂まで登り、願掛けに「瓦投げ」をして楽しんだ。
俺も雪乃も互いに何を願ったかは内緒にしたが、きっと同じことを考えていたのだろう。
「ところで八幡、ここから『檀ノ浦が見渡せる』って書かれているのに、九州がどこにも見当たらないのだけれど」
雪乃が小首をかしげて尋ねてきた。
「いや、『だん』の字が違うから。関門海峡の方は土偏の『壇』で、こっちは木偏の『檀』なんだわ」
確かにこれはマニアでなければ、勘違いするかもな。
雪乃と同じ感想を持った奴はきっとほかにもたくさんいることだろう。
「八幡、知っていたのであれば、なぜもっと早く教えてくれないのかしら」
なぜ、この俺に矛先を向けてくるのかしら?
そんなことを言おうものなら「何か?」と返されるのが関の山なので、軽く聞き流すことにした。
山上めがけて吹き抜けてくる風が気持ちいい。
しばし、壇ノ浦ならぬ檀ノ浦の眺望を楽しんだ。
史跡巡りを終えたあと時間があったので、高松平家物語歴史館へ寄った。
ここには、平家物語に描かれている数々のシーンが膨大な数の蝋人形で再現されている。
壇ノ浦の合戦の様子を描いたものなんて、まさに地獄絵図そのものだ。
ここでも、展示の演出に怯え、俺に縋り付いてくる可愛い雪乃の姿を見ることができた。
こんな雪乃なら何度でも見てみたい。
結局、この日も歩き回った疲れでベッドに入るなりすぐに眠りについたのであった。
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