過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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949: ◆GULJi96aoSzS[sage saga]
2013/10/26(土) 20:25:47.56 ID:t4lG1/uao


    ×   ×   ×   × 


「さてと、今日の宿はここだ」


「えっ……。これって民家ではないのかしら……」

 俺たちは農家民宿なるところへやって来た。
 予約は雪乃が入れたが、この宿はもともと俺が見つけたのだ。


「ああ、ここは山間部の農家の生活体験ができる宿だ」

 俺たちがこれから2日間泊まるのは茅葺の家屋だ。
 この家屋が丸々一棟俺たちにあてがわれるだ。


「それにしても、まだ15時なのだけれどチェックインするにはまだ早すぎるのではないかしら」

 平家屋敷やら資料館やら色々と見学する場所があるにもかかわらず、それらをスルーしていること
に雪乃は疑問を感じた。


「いや、それはな……」

 部屋の鍵を借りに向かいながら事情を説明しようとしていると、向こうから一人の男性が駆け寄って来た。


「き、君が比企谷くんだね」

 三十をちょっと過ぎた男性が何やら焦った口調で話しかけてきた。


「はい、比企谷です」


「えっと……これ鍵ね。あと、こっちが納屋の鍵。納屋の中に冷蔵庫があるから。その中に2日分の食材があ
るから使って……。えっと、それから薪もあるから。……あー、君たち薪割りしたことがあるかい?」

 とにかく焦っている様子だ。
 次から次へとまくし立てるように話すので、頭をフル回転して情報を叩きこむ。


「あのー、どうかなさったのですか?」

 きょとんとしている雪乃をそのままにして、質問した。

「つ、妻が急に産気づいたんだ。予定日までまだ一月あるのに、ついさっき急に産気づいたんだ。妻は持病持ち
だからこれから病院に駆けつけるところなんだ……」


「な、何かお手伝いできることがありますか?」

 なんか知らないけど、俺まで焦って来ちゃったよ。
 ぼっちは突発な出来事には弱いのだ。


「そ、そしたら、ちょっと頼むよ……」


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