過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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953: ◆GULJi96aoSzS[sage saga]
2013/10/26(土) 20:44:04.77 ID:t4lG1/uao

    ×   ×   ×   ×

 痛ぇ……。
 右腕に痺れと痛みを感じて目を覚ました。
 昨日、何度も井戸から水を運んだから筋肉痛になったのだろうか。

「?!」

 痺れと痛みの正体は雪乃だった。
 俺の右腕を枕にしていた。
 何の夢をているのだろうか?
 穏やかな笑みを湛えながら雪乃は美しい寝顔を見せていた。
 雪乃もこうして黙っていれば、美人なのにな。

 舌鋒鋭い雪乃の暴言に日々貶められている俺。
 なんだ、もっと、その……、自身の胸のように慎ましやかな態度接してくれればありがたいのだが。
 そんな雪乃に惚れてしまったのだから仕方がないといえばそれまでだ。

 さて、どうしようものか。
 尿意を催すがこの状況では、トイレには行くにはいけない。
 いつまでもこの寝顔を見ていたい気持ちと尿意との狭間でジレンマを抱えていた。


「んっ……」

 雪乃が目を覚ました。


「! ……八幡、あなたの顔を見ると一発で目が覚めてしまったわ」

 目覚めの開口一番、いきなり悪態をつかれた。

「雪乃、普通はここで、おはようじゃないのか……」

 呆れた口調で返した。
 しかし、いつものように無視された。


「ところで八幡、なぜあなたと同じと布団で寝ているのかしら」

 目を開いたものの俺の腕から頭をどける気配はない。


「いやいや、お前が俺の蒲団に入ってきたんだろ……」
 それに俺の腕、めちゃくちゃ痺れていたいんだけど。

「そうかしら。夜中に目が覚めた時、八幡が隣にいないから寂しかったのだけれど」

「おいおい、今の思いっきり矛盾してるだろ」


「そうかしら……」

 急に顔を真っ赤にした雪乃。
 眼前30センチのところで、いつもより大写しに見える雪乃の顔を見ていると、こっちまでドキドキしてきた。

「ところで、俺はトイレに行きたいんだが……」

 そろそろ我慢の限界に近付いてきた。


「そう……。八幡、あたな使えないわね。せっかくいい枕を見つけたのに」

 俺は枕扱いかよ。
 どうせなら抱き枕とかにしてくれない。
 あんまり当たるところがなさそうだけど、特に胸とか。

 家屋の外にあるトイレで用を足し、手水で手を洗って戻ってくると布団が片づけられていた。


「なにお前、これからラジオ体操でもしに行くの? 俺は夏休みサボっていた方なんだけ


「だ、だめよ、八幡。布団に一緒にいたら……」

 なんで雪乃と一緒に布団の中にいる前提なんだよ。

 俺は寝たい。
 ひとりで寝たい。
 それと、腕がまだジンジンしていて痛い。


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