過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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◆GULJi96aoSzS
[sage saga]
2013/10/26(土) 21:10:07.86 ID:t4lG1/uao
遊覧船を降りると若夫婦のいる病院へと向かった。
国道は通行再開となり、スムーズに進むことができた。
病室に行くと赤ちゃんを抱いて幸せいっぱいの笑顔を浮かべている若夫婦が待っていた。
「比企谷くん、本当に悪いことしちゃったね。でも、ご覧のとおり母子ともに元気だよ!」
すっかりとお父さんの表情になった旦那さんが満面の笑みで声をかけてきた。
「この子は今朝、新生児室から出てきたばかりなの。雪乃さん、抱いてみて」
雪乃は恐る恐る赤ちゃんを抱いていた。
いくら氷の女王といえども母性は持っているようだ。
最初は首のすわりが気になって緊張した面持ちだったが、柔和な表情で赤ちゃん言葉を一生懸命話して
あやしている。
「ほら、比企谷くんも抱いてみてごらん」
奥さんに促されて俺も抱いてみた。
しかし、しっくりと来ない。
赤ちゃんも同様に感じたのか、大声で泣き始めた。
やっぱりこういうのは女性にはかなわない。
俺も自分の父親のことを屑だと思っているが、母親に対してはそこまでの感情は抱いていない。
あっ、でも雪乃の場合は違うか……。
まだ見ぬ雪乃の母親のことを考えてしまったが、すぐに頭から拭い去った。
「俺たちそろそろ神戸に向かうんで、これで失礼します」
「それと、これは私たちふたりからです」
雪乃と一緒にベビー用品専門店で赤を赤らめながら選んできたベビー服とおむつを手渡した。
「ふたりとも悪いね」
「病院に行く支度を手伝わせてしまったうえにほったらかしにしていたのにごめんなさいね」
ふたりとも所在なさげに声をかけてきた。
「今度は結婚したらまた祖谷に来て。今度はしっかりと歓待するから」
「ぜひ、ふたりのお子さんの顔も見てみたいわ」
「……」
「……」
俺も雪乃も羞恥のあまりに黙りこくってしまった。
そして、互いの健康と幸せを願い、再開を約束したあと、病室を辞した。
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