過去ログ - 【咲×?】寄ってらっしゃい見てらっしゃい咲SSの時間だよ【百合】
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咲美子 34:恋する
[sage]
2015/09/20(日) 07:24:19.24 ID:6OGSKJ/AO
と、ツッコミを連発してる間に、皆帰ってしまったので、うちは広い部室の中で、見知らぬ女の子と二人きりになってしまった。
(うー、気まずい。何話したらいいのやら。)
うちが暫く黙っていると、宮永がうちに寄ってきた。
「ねえ、美子さん、わたし、あなたをずっと見てたんですよ。」
「な、なんでそうなると!うちはアンタなんか知らん!」
「あなたは知らなくても、わたしはずっと見てました。大会の開会式であなたを見たときから、ずっと恋していたんです。」
宮永は顔を赤くしながら、顔を近付けてきた。うちは悟った。あ、これキスされるな。
逃げることが出来るハズなのに、うちは払うこともしなかった。もしかしたら、受け入れる気満々なんやろうか。
(ええい、するなら早くして!)
うちは覚悟を決めたのか、目を閉じた。そして、二人の唇が重なるのかと思ったその時!
「あはは、そんなわけないでしょ。からかっただけですよ。」
「!」
「ちょっと安河内さん純情過ぎますよ。こっちが恥ずかしくなるぐらいでしたよ。
じゃ、わたしは帰りますので。」
うちの頭が理解するのを待たずに、宮永は部室を去っていった。分かったことはわざわざ人をからかう為に宮永が来たこと、キスされなくて済んだこと、それだけやった。
余程安心したのか、体中のカが抜けてしまった。それと同時に、ちょっと残念やなと思った自分がいた。
「やっぱりうち、レズなんかな…。」
誰もいない部室で、一人ポツリと呟いた。
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