過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/08/22(木) 19:04:10.96 ID:ESoSJTHeo
◇
「俺たちにはどうせ何もできやしないんだよ!」
というビィ派の叫びから三日後、俺たち三人は商店街の夏祭りに足を運んでいた。
暇だったのだ。
集まるように声を掛けたのは俺で、一番文句を言ったのはビィ派だった。
「どうしてわざわざ人ゴミの中に来たがるのか、理解に苦しむね」
彼はそんなふうに悪態をつく。とはいえ、なんだかんだ言いつつ呼び出せば来てくれるあたり、悪い奴じゃない。
シィタ派はいつものように、
「いいと思うけどな。男三人で祭りっていうのもさ」
などと、妙に良いことを言って話を終わらせた。
「ま、思い出づくりみたいなもんだよ」
俺はビィ派をたしなめるような気持ちで言った。
「思い出づくり?」
「高二の夏に、夏祭りに縁がなかったっていうよりはさ、友達と一緒に行ったっていう方が、気持ち的に楽だろ?」
ビィ派は呆れたように溜め息をついた。
夕方過ぎの商店街。雑踏のざわめき。浴衣姿の女の子たち。
どこかしら、なにかしら、みんなはしゃいでいた。
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