過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/22(木) 19:04:10.96 ID:ESoSJTHeo



「俺たちにはどうせ何もできやしないんだよ!」

 というビィ派の叫びから三日後、俺たち三人は商店街の夏祭りに足を運んでいた。  
 暇だったのだ。

 集まるように声を掛けたのは俺で、一番文句を言ったのはビィ派だった。
 
「どうしてわざわざ人ゴミの中に来たがるのか、理解に苦しむね」

 彼はそんなふうに悪態をつく。とはいえ、なんだかんだ言いつつ呼び出せば来てくれるあたり、悪い奴じゃない。
 シィタ派はいつものように、

「いいと思うけどな。男三人で祭りっていうのもさ」

 などと、妙に良いことを言って話を終わらせた。

「ま、思い出づくりみたいなもんだよ」

 俺はビィ派をたしなめるような気持ちで言った。

「思い出づくり?」

「高二の夏に、夏祭りに縁がなかったっていうよりはさ、友達と一緒に行ったっていう方が、気持ち的に楽だろ?」

 ビィ派は呆れたように溜め息をついた。
 夕方過ぎの商店街。雑踏のざわめき。浴衣姿の女の子たち。
 どこかしら、なにかしら、みんなはしゃいでいた。




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