過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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199:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/01(日) 18:22:42.53 ID:p3hev/QMo

 それは難しい質問だった。すぐには答えられそうになかった。
(どうして?)と俺は自分に訊いてみた。
(さあ?)と俺は答えた。相応しい答えが思い浮かばなかった。

「別に理由があるってわけじゃなくて……しいて言うなら、何もしてないと、嫌になるから」

 妹は不思議そうな、それもどこかしら苦しそうな顔で俺を見上げた。こういうのをなんていうんだっけ。
 そうだ。不安そうな顔をしているんだ。

「でも……」

「つまり、何かしていないと、何かしているって確信を持てないと、自分が本当にここに居ていいのか、分からなくなるんだよ」

 妹はまだ何かを言いたげだったけれど、結局何も言わずに俯いて料理に戻った。

 夕食はいつも通りの味だった。




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