過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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236:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:10:39.68 ID:hAkQPchbo

 部屋の中は薄暗かった。レースカーテン越しの白さが、雲なのか霧なのか、分からない。
 妹は眠っているようだった。額に触れて温度を確かめようとすると、ぞわりとした。

 まあ、冷えピタの感触がいやだっただけなんだけど。昔からこういう感触が鳥肌が立つくらい苦手だった。

 冷たさはもうなくなっている。枕元に箱があったので替えようと思ったら、からっぽだった。
 
 今貼ってあるものを剥がして、手のひらで額に触れてみる。
 前髪が汗で張りついていた。触れられたことを知ったら嫌がるだろうなと、そんなことを考える。

 熱はまだ下がっていないようだった。

「……お兄ちゃん?」

 物音か、手のひらの感触か、どちらが原因かは分からないけど、妹は起きてしまった。
 声はいつもより小さかったけれど、弱々しいというほどでもなかった。

「うん。ただいま」

「……おかえり」



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