過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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283:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/08(日) 18:31:02.86 ID:g01J+w8Ko

(母が家を出て行ったように?)
(それは……でも……)
 
 頭の奥が軋むように痛んだ。
 取るに足らないこと。

(違う)、と俺は思った。取るに足らないことなんかじゃない。
 客観的に、相対的に見れば、それはとてもくだらないことだ。
 比較で語れば、自分より不幸な境遇なんてありふれてる。

 でも俺たちは、客観的な場所で生きているわけじゃないし、いつも相対的な見方をしているわけじゃない。
 主観的に物事を見ている。俺は俺であることをやめられない。絶対に。

 だから、取るに足らないことなんかじゃない。他人からはそう見えるだけだ。
 ……俺にはそのことが、妙に腹立たしく思えて仕方ない。

 きっと彼にも彼なりの経験があって、だからその価値観にもちゃんと理由があるんだろう。
 悲しい経験や、手痛い打撃だって受けてきたんだろう。
 そうした結果として、そうしたものごとの集積物として、今の彼の価値観がある。

 でもそれは俺にとっては取るに足らないものだった。彼にとって俺の価値観がそうであるように。



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