過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/08/22(木) 19:18:55.49 ID:ESoSJTHeo
「……あ、さっき、部長も見かけたよ」
「会いました。浴衣でしたね」
そういえば、後輩は普段着だった。
それでも普段は制服姿しか見ていないので、だいぶ印象が違って見える。
「ひとり?」
「いえ。家族と来てたんですけど、はぐれちゃったみたいで」
「ふうん」
「せんぱいは?」
「あ、うん。ほら、あそこ」
雑踏の向こうに座り込む二人を指差す。シィタ派がこっちに気付いて手を振ってきた。
後輩はとまどいながら小さく手を振りかえす。
「一緒だったんですか」
「ま、他に来る相手いないしね」
何か言ってくれるかと思ったけれど、彼女は何も言わなかった。
それでもこの場を去ろうとはしなかったので、俺は反応に困った。
両手は塞がったままだったし、話したいことだって、別になにもない。
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