過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/22(木) 19:19:57.67 ID:ESoSJTHeo

 後輩は首を巡らせて空のあちこちを見上げはじめる。
 建物が邪魔になる分、この通りから見える空は狭い。
 
「前から思ってたんですけど、お祭りの参加者には見えない位置で花火をあげるって、絶対おかしいと思うんですよ」

 そんなふうに不平を漏らしながらも、周囲の人の視線の先を辿って、彼女も花火を見つけたようだった。

「まあ、花火を見たい人には、別の会場があるしね。ホントは別々のイベントなんだよ」

「そうなんですか?」

「うん。どうせだったら祭りに合わせて日程ずらせばいいのにな」

「……ですね」

「まあ、だからこの祭りの一日目は、割と人が少ないんだけど」

「……」

 返事がなくなったから何かと思って後輩の方を見ると、すっかり花火に夢中になっているようだった。
 喜んでいるふうでもなく、ただ食い入るように見つめている。




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