過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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以下、新鯖からお送りいたします
[saga]
2013/09/20(金) 18:43:10.31 ID:TSSmLI+Wo
それでも従妹はパジャマ姿のまま俺たちの傍に座り、一緒にせんべいをかじりはじめた。
「今日で帰るんだろ?」
わざと、さらりと聞き流せるような軽い調子で、そう訊ねた。
「うん。おにいちゃんを寂しがらせて悪いけど」
従妹のその言葉に、一瞬、見透かされたような気持ちになったが、そういえば昨日の夜、そんな会話をしたのだった。
結局、俺はこいつの事情というのを、聞くことはできないんだろう。
それは俺のためでもあったけれど、それでもやっぱり、こいつだって話したいわけではないのだ。
「一緒に暮らして分かったんだけどさ」
「ん?」
「おにいちゃん、生活力ないね。彼女できないよ」
「……おまえ、思ったこと全部言っちゃうの、やめた方いいぞ。友達できないから」
軽口に対して軽口で返すと、従妹はちょっと傷ついたような顔になった。
俺はその表情の変化に驚いた。焦りはきっと顔に出た。
従妹がそれに気付かないわけはなくて、だから彼女は、取り繕うみたいにへたくそな笑みをたたえる。
それからごまかすみたいに、「うん。気を付ける」と頷いた。
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