過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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502:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 19:06:19.51 ID:1PtdhOx8o

 部長はしばらく俺の言葉を反芻するように黙り込み、何かを考えているようだった。
 その仕草は小動物的で、やっぱりどこか愛らしかった。

 そして不意に、悪戯っぽい微笑をたたえて、

「よくわからないけど、でも、けっこう、具体的に思いついてるんだね?」

 そんなことを言った。

「……え?」

「絶対にやらないと決めていることがあるなら、展開は消去法で決めていくしかないでしょう?」

 そういえば、この人は年上だったな、と。
 俺は漠然と、そんなことを考えながら、その言葉を聞いた。

「それじゃ、がんばって」

 そう言うと、部長は俺に背を向けて、後輩や編入生が座っている方へと歩いて行った。
 カチカチというノックの音は遠ざかった。でも、それはべつに途切れたわけじゃなかった。たしかにこの部屋の中で続いていた。




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