過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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514:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/26(木) 19:38:29.85 ID:TcbpP0uzo

「何を考えてるか分からない人だと思ってたんです。たぶん何も考えてないんだろうなって。
 ときどき友達と一緒に騒いでるところを見かけると、本当にそんなふうに見えたんです」

「きっと本当に何も考えてなかったんだよ」

 後輩は首を横に振った。

「何も考えていない人は、あんなものを書きません」

 舌打ちをしそうになったのを堪える。今度は溜め息も出なかった。

「やっぱり部誌になんて載せるんじゃなかったな。適当に書いたのを出せばよかった。
 妙なものを出したせいで、みんな俺のことを変な目で見てる気がする。ただのバカの方がよっぽどやりやすかった」

 言いながら、俺は後輩に対して強い苛立ちを感じていた。
 おまえに俺の書いたものの何が分かるって言うんだ?
 文章から作者の人格を想像しようとする奴は信用ならない。そういう奴は文章それ自体を絶対に読まないからだ。
 
 主人公のどんな台詞だって作者の思想の投影だと解釈したがる。間抜けが他人に口出しするほど馬鹿げた話もない。

「どんな人が書いたんだろう、って思ったんです。それで名前を見たんです。
 すごく意外でした。他の人ならともかく、せんぱいがそんなものを書くなんて想像もできませんでした」
 



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